claude-workspace-template v1.0.3 · 2026-09-02

会話の記憶が続く、
Claude Code の作業場をつくる

Claude Code(AIにファイルの整理や調べ物、プログラムの作成を任せられる道具)は、セッション(1回の作業のまとまり)が終わると前回の内容を忘れます。 この雛形(テンプレート)は、会話の要点を自分のリポジトリ(GitHub などにある、変更履歴つきの保管箱)に記録し、次のセッションの開始時に自動で読み込ませることで、 毎回「続きから」始められる作業場を作るためのものです。必要なファイル一式と、AIが読む手順書が入っています。

雛形をダウンロード(zip) AIが読む手順書を見る(HANDOVER.md)
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何が起きるようになるか

仕組みは単純です。会話の要点をリポジトリ(GitHub 上の、変更履歴つきの保管箱)にファイルとして残し、 セッションの開始時に「フック」(決まったタイミングで自動的に動く小さなプログラム)がその索引を読み込ませます。 記憶を Claude の中ではなく自分のリポジトリに置くので、履歴が全部残り、間違えても巻き戻せ、サービスに囲い込まれません。置き場は、クラウド版では GitHub、デスクトップ版では GitHub でも社内に設置した Git サーバー(Gitea や GitLab など)でも手元のフォルダだけでもかまいません。

緑=仕組みが毎回自動でやること 琥珀=人が起点になること 開始 索引2枚を自動で読み込む 会話 続きから話せる 記録 要点をファイルに書く 終了時の確認 記録が無ければ問い直す GitHubへ保存 履歴が残る 次のセッション(明日でも、来月でも) 開始時に前回までの索引が読み込まれるので、同じ説明を繰り返さなくてよい
1セッションの流れ。人がするのは会話だけで、読み込み・確認・保存は仕組みが毎回行います。

できるようになることは4つです。

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中身の構成

雛形は次のファイルで構成されています。覚える必要はありません。どれも AI が読み書きするものです。 人が開くことがあるのは、ルールブック(CLAUDE.md)と索引(INDEX.md)くらいです。

CLAUDE.md                  # ルールブック。毎セッション自動で読まれる
HANDOVER.md                # AIが読む初期化の手順書(初期化後は tools/ へ移る)
.claude/
  settings.json            # フックの登録
  hooks/session-start.sh   # 開始時: 索引2枚を読み込ませる・点検の結果を知らせる
  hooks/record-check.py    # 終了時: 何も記録していなければ確認を入れる
memory/
  INDEX.md                 # セッションの索引(日付・一言・リンク)
  YYYY-MM-DD-〇〇.md         # 各セッションの詳細
  ARCHIVE.md / LESSONS.md / ACCURACY-LOG.md / REPOS.md   # 退避先・学び・事故の記録・関係リポジトリの台帳
  private/                 # 暗号化した記録(任意。有効化するまで空)
research/
  INDEX.md                 # 調査テーマの索引
  TEMPLATE.md              # テーマの雛形
  <テーマ名>/README.md      # テーマごとの調査記録(report.html を添えることもある)
tools/
  index-health.py          # 索引の字数・リンク切れなどを点検する
  index-tidy.md            # 索引の棚卸し(整理)の手順書
  setup-script.sh          # クラウド版で入れておく道具の一覧
  make-standalone.py / private-notes.sh   # レポートの包み(デスクトップ版)・暗号化メモの道具
.gitattributes / .gitignore / .mcp.json.example
どこに何を書くかの約束:索引2枚(memory/INDEX.mdresearch/INDEX.md)は毎セッション自動で読み込まれるので、 書いた分だけ毎回のコストになります。そのため索引には「いつ・何を・結論一言・リンク」だけを書き、中身は詳細ファイルに置きます。 索引の字数は点検スクリプトが毎回測り、増えすぎると棚卸し(古い行を退避先へ移す整理)を促します。
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作り方 — クラウド版(claude.ai/code)

ブラウザだけで完結する版です。手元のパソコンに何も入れません。人がやるのは「置き場を作る」「雛形を渡す」「最初の一言を貼る」の3つで、残りは AI が自分で組み上げます。

必須 — ここまでで「続きから話せる」が動く 1 置き場を作る GitHub の private リポジトリ 2 環境を作る claude.ai/code でリポジトリを選ぶ 3 雛形を渡して一言 zip を添付し、決まった文を貼る 4 AIが組み上げる 手順書どおりに初期化 任意 — あとからいつでも足せる 外部サービス接続(MCP) コネクタ(メール等) 予約実行(Routine) 暗号化した記録
構築の地図。最初から全部作らず、骨格(1〜4)だけ動かして、必要になった道具から足すのが近道です。

Step 1 — 記憶の置き場を作る必須

  1. github.com でアカウントを作ります(無料でかまいません)。
  2. 「New repository」から新しいリポジトリを作ります。名前は claude-workspace など。必ず Private を選びます(自分だけが見られる設定)。「Add a README file」にチェックを入れておきます。
  3. claude.ai の 設定 → コネクタ → GitHub で連携を許可し、このリポジトリへのアクセスを与えます。

クラウド版では GitHub が必須です。claude.ai/code が GitHub からリポジトリを取り込む仕組みのためです。

Step 2 — 環境を作る必須

  1. claude.ai/code(Claude Code on the web)を開き、環境(Environment。作業部屋の設定)を1つ作って、Step 1 のリポジトリを選びます。
  2. 同じ設定画面の Setup script 欄に、雛形の tools/setup-script.sh の中身を貼ります。PDF や Word/Excel を読むための道具を自動で入れる設定です。(あとからでもかまいません。無くても記憶の仕組みは動きます。)

Step 3 — 雛形を渡して、最初の一言を貼る必須

  1. このページの上にある「雛形をダウンロード(zip)」でファイルを手元に保存します。
  2. Step 2 の環境で新しいセッションを開き、zip をチャットに添付して、次の文を貼ります。
Claude に貼る文 添付の zip をこのリポジトリに展開してから、HANDOVER.md を読み、書いてあるとおりに初期化してください。終わったら、私がやることを番号付きで教えてください。
添付できない場合:GitHub のリポジトリのページで「Add file → Upload files」から zip をそのままアップロードして Commit し、 セッションでは「リポジトリ直下の zip を展開してから、HANDOVER.md を読んで初期化してください」と貼ります。手元で git を使える方は、展開して push しても同じです。

Step 4 — AI が組み上げる必須

ここからは AI の仕事です。環境を判定し、ファイルを配置し、フックが動くことを手で実行して確かめ、最初の記録を書いてコミット(保存)します。 終わると「できたこと」と「あなたがやること」を番号付きで報告してきます。 報告の中の「ブランチ」「マージ」「push」といった言葉は AI への指示なので、意味を覚える必要はありません。

Step 5 — 動いているか確かめる必須

新しいセッションを開いて(フックは開始時に動くので、同じセッションでは確かめられません)、次のように聞きます。

Claude に貼る文 私の記憶には何がある?

「初期化した」という記録が1行返ってくれば完成です。以後、このワークスペースでの会話は自動的に積み上がります。 返ってこない場合は、そのセッションで「記憶の読み込みが動いていないので、原因を調べて直してください」と頼めば、AI が自分で調べます。

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作り方 — デスクトップ版(CLI/VS Code)

手元のパソコンで Claude Code を動かす版です。同じファイル一式がそのまま動きます。クラウド版と違うのは、道具を自分で入れることと、 予約実行(Routine)とレポートの公開(Artifact)が無いことだけです。

  1. Claude Code の CLI(claude コマンド)か VS Code 拡張を導入します。あわせて gitpython3 が要ります(多くの環境には最初から入っています)。
  2. 記憶の置き場を決めます。標準は Step 1 と同じ要領で GitHub に private リポジトリを作り、手元に取得(clone)する形ですが、社内に設置した Git サーバー(Gitea や GitLab など)でも、手元のフォルダだけ(どこにも送らない)でもかまいません。手元だけの場合は、記録のすべてがそのフォルダにあるので、フォルダごと定期的にバックアップしてください。Windows の方は WSL(Windows 上の Linux)の中に置いてください。/mnt/c の下に置くと極端に遅く、フックも動きません。
  3. zip をリポジトリのフォルダに展開します。
  4. そのフォルダで Claude Code を起動し、次の文を貼ります。
Claude に貼る文 HANDOVER.md を読み、書いてあるとおりに初期化してください。終わったら、私がやることを番号付きで教えてください。
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あとから足せるもの

どれも「足したい」と Claude に言えば、手順書(tools/HANDOVER.md の「任意モジュール」)を読んで組んでくれます。 人がやるのは画面操作と鍵の登録だけです。

名前できるようになることClaude に言う文
外部サービス接続(MCP)Web 検索や専門データベースなどを Claude の道具として使えます。MCP は AI と外部サービスをつなぐ共通規格で、URL につなぐ方式なら導入作業がありません。鍵はファイルに書かず、環境の設定に置きます。「MCP で〇〇を使えるようにして」
コネクタclaude.ai の設定から Gmail・カレンダー・タスク管理などを接続できます。雛形のルールブックには「メールは下書きまで・カレンダーは読むだけ・タスクは印を付けて読み書き」という線引きが最初から入っています。「コネクタの線引きを決めたい」
予約実行(Routine)
クラウド版のみ
決まった時刻に無人でセッションを起こします。雛形では索引の棚卸し(週1回)に使う想定で、手順書と実行の記録の残し方まで用意してあります。「索引の棚卸しを Routine で自動化して」
暗号化した記録人に見られたくない話題を、暗号文だけの形で残せます。読むには鍵が要り、AI も「合図」があるまで開きません。記録しない、という選択肢も最初から用意されています。「非公開メモを有効にして」
他リポジトリの台帳プログラムの開発は別のリポジトリで行い、会話の記録だけをこの作業場に集める分担ができます。どのリポジトリが何の話かを台帳に残します。「〇〇のリポジトリを台帳に足して」
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長く使うためのコツ

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つまずいたとき

いずれも、雛形の元になった環境で実際に起きたものです。多くは「〇〇が起きている。原因を調べて直して」と Claude に頼めば解決します。

症状原因対処
記憶が読み込まれない フックに実行権限が無い/改行コードが CRLF に変わった(Windows 側のエディタで編集した場合など) 実行権限を付け、改行を LF に戻します。フックは失敗してもエラーを表示しないので、まずここを疑います
複数のリポジトリを選んだセッションで記憶が読み込まれない 仕様です。リポジトリを2つ以上入れたセッションではフックが動きません この作業場だけを選んだセッションで確かめます。複数リポジトリのセッションでは AI が索引を自分で読むよう、ルールブックに書いてあります
記憶の読み込みが急に来なくなった 索引が大きすぎます。仕組み側の上限(約16,000字)を超えると、先頭の一部しか渡りません 棚卸しを頼みます。雛形のフックは上限の手前で自分から切り、切った旨を先頭に書くので、まったく気づかない事態にはなりません
PDF が開けない(クラウド版) 環境の記録が再利用されて Setup script が走らず、poppler-utils が入っていません セッション内で入れれば数秒で直ります。フックが不足を検知して知らせます
登録した鍵が効かない 環境の設定はセッション開始時に一度だけ取り込まれます 新しいセッションを開始します
保存(push)が拒否される 別のセッションが先に同じリポジトリを進めました 最新を取り込んでから保存し直します。AI が自分で行います(強制的な上書きはしない約束です)
Word/Excel/PowerPoint が読めない 読み書きのライブラリが入っていません pip install openpyxl python-docx python-pptx(クラウド版は Setup script に含まれています)
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この配布物について